今回の清元「土佐絵」の不破役は、今迄踊った事もなく色々と悩みましたが、担当の若柳彦三衛門先生やご指導頂いた先生方、そして観に来て頂いたお客様のおかげで無事に終演できました。
不破の化粧の仕方は、数年前に日本舞踊協会の新作公演で、お亡くなりになった市川團十郎様が不破役の方の顔を丁寧に教えながら作られているのを見させて頂いた事がありました。
その時は下地や地の色を塗ってから、いきなり翫筋から入れるのでおどろいたのをよく覚えてます。「私はいつもここから入れます」とおっしゃられていましたが、私はカツラを合わせてからで無いとズレたら怖くてちょっと入れられないです。
悔やまれるのは、その時ただ見てないで写真かビデオでも撮っておけば良かった…。まさかこんなに早く不破役をするとは思ってもいなかったので。
でも、その時のおぼろげな記憶と、歌舞伎役者の方に色々と教わったおかげで当日はこんな感じにしようとある程度イメージできました。
やはり、何でもちゃんと見ておかないといけないなぁとこの年齢になって痛感しました。