正派若柳流 若柳吉應 日本舞踊教室

正派若柳流東京都 練馬区 西武池袋線 大泉学園駅より徒歩8分 学芸大附属前バス停より徒歩2分です。


日本舞踊のお稽古に必要な物


時々ですが、日本舞踊を初めて習う方から浴衣や扇子などのお稽古に必要な物を教えてほしいとご連絡を頂きます。
お稽古場によってはレンタルできたり、お揃いの物を購入する所もあります。
とりあえず最低限必要なものを記しておきます。ご参考にして頂けたら幸いです。

  1. 白足袋
    まずは、いつもの靴と同じサイズで4枚コハゼを探してみてください。足袋屋さんにより値段もサイズも結構違います。初めは安い物で結構ですが、おいおい自分に合った物を探すと良いと思います。
    私は靴を履くときは26cm位ですが、足袋は25cmを履いて余分なゆとりを無くしています。舞台で履く足袋は新富町にある大野屋さんの足袋を履く事が多いです。他には銀座武蔵屋さんも人気があります。

  2. 浴衣(着物)
    浴衣は大きさがS、M、L等の仕立て上がった既成品や古着も結構あります。最初は既成品のものでも結構です。ただ、舞踊用では無いので裄丈(袖口までの長さ)が足りない事が多く、袖口を持つのが大変だったりします。
    ほとんどのお流儀(お稽古場)でお揃いの浴衣がありますので、通うお稽古場が決まったら伺ってみると良いです。いきなり違うお流儀の文様の浴衣を作ってしまわないように気をつけてください。



  3. 女性の場合は半幅帯(はんはばおび)と帯板、男性は角帯(かくおび)で稽古をします。これもピンからキリまであります。最初は何でも構いませんが、締めやすくほどけにくい物が良いです。私は浅草帯源さんの角帯を愛用させて頂いています。


  4. 肌着
    和装肌着で探すといろいろあります。基本的には上半身用の肌襦袢(はだじゅばん)と下半身用のステテコで大丈夫です。女性の場合は東スカート等が必要か、先生とご相談してみてください。


  5. 紐(ひも)
    着付け用です。女性はお端折りを作るのに二本。男性は帯だけでしめる人もいますが、とりあえず一本は持っていきましょう。


  6. お扇子と手拭い
    日本舞踊のお稽古では必需品です。
    お扇子は舞扇(竹の骨が10本あります)で9寸5分か1尺の物(お扇子の長さです。身体とのバランスで大人はだいたい1尺の物を使います)。小さいお子さん用に9寸や8寸のものもあります。
    手拭いは先生のお名前入りの物を頂くか購入する事が多いと思います。そうでない場合は、今はインターネットでも手軽に注文できます。ある程度の長さがないと使いにくいので、インテリア用の短い物や、あまりにも派手で現代的な柄は避けましょう。先日、空港で妖怪ウォッチの日本手拭いを見つけてお土産に買いましたが、もちろんお稽古では使わないです。


  7. 汗拭き用の小さなタオル
    懐に入れておいても邪魔にならない位の物が良いです。汗をかくのは決して悪いことではないですが、他の方も使うお稽古場ですので、あんまりにもポタポタたらしてしまわないように気をつけましょう。
    私は他の先生のお稽古場であまりに汗をたらしてしまったら、音を止めた時に板を軽く拭くようにしています。


  8. 風呂敷
    上記の物を包んでお稽古場に持っていきます。大泉の自宅稽古場もそうですが、お稽古場によっては風呂敷に入れて浴衣、帯等を置いておけるようにしています。


以上8点の物は、私が自宅以外のお稽古場に行くときに必ず持っていくものです。他には襟留め(えりどめ)と譜面や音、筆記用具等も持っていきます。
私の稽古場では足袋と肌着以外は、ご自分で揃えるまですべて無料でお貸ししています(事前にご連絡ください)。

それと、2.の浴衣の部分で少し触れましたが、なるべくご自身の入門したお流儀の紋(定紋、替紋、文様等)を気にしておきましょう。
私が所属する正派若柳流では、片喰(カタバミ)と柳の定紋、片喰の替紋が文様になっている浴衣や帯、お扇子、手拭いがあります。
ややこしくなりますが、元の関西の若柳流(若柳壽延先生、若柳吉蔵先生の若柳流)と定紋が違うので若柳流の方は注意して下さい。

また他の五大流派(坂東流、西川流、藤間流、花柳流、若柳流)をあげますと、坂東流では三ツ大の紋、三津五郎格子。西川流では西菱紋。藤間流では藤丸花菱紋、松緑格子。花柳流では桜と柳の定紋、桜の替紋を文様・モチーフにしている浴衣、お扇子、手拭い等があります。

他流様のモチーフの物を使用するのは絶対ダメ!というわけではないのですが、きっちりと定紋が入っているお扇子、手拭い等はやめておきましょう。昔の厳しい先生は「アンタは○○流だね、そっち(○○流)に行ってちょうだい。」等と、とてもうるさかった様です。
現在は流儀をまたいで他流の人同士が交流する事が多いです。ある程度この業界にいる人は、頂いたりした他流様の物を使うのに結構ゆるいです。ただ、その善し悪しを判断するのはお稽古場の先生や他の生徒さんなので、お稽古をこれから始める方はちゃんとしておくに越した事はありません。

また、お流儀の数だけ紋やモチーフのイメージがありますから、正確に把握しきれない数になっています。
始めのうちはよく分からないで使ってしまうかもしれません。
なるべく青海波や遠山、霞、水紋のような広く一般的な文様・モチーフ以外の物は、買う前に先生やお店の方に確認をしておくと間違いないと思います。

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